愛と憎しむを増幅するオキシトシン

心理学・脳科学

中野先生はテレビコメンテーターも務める脳科学者。この本では、怒りの正体を明らかにしながら、怒りへの対処方法、怒るべきタイミングを脳科学の視点から解説してくれています。


・いい人には2種類ある。いい人として時には厳しく他人から信頼される、尊敬できるいい人。もうひとつはいい人として搾取されるいい人。つまり都合のいい人
・相手に悪意を持って不利益を与える人は、反撃をしてこない人を探し、その人を狙って攻撃してくる
・言い返さない人はイジメの対象になりやすい
・正義感から制裁行動が発動するとき、脳内にはドーパミンが放出され快感を覚える
・愛着から生まれる激しい怒りもある。愛情ホルモンオキシトシンは愛着も強化するが、憎しみ、妬みの感情も強まってしまう。可愛さ余って憎さ百倍
・何か不条理なことを押し付けられそうなときは、自分を守るためにはっきり言い返さなくてはならない
・高級車ほどテストステロン(男性ホルモン)が増える
・心理学的には類似性と獲得可能性が高いときに、妬み感情が高まる。類似性は変えることが難しいので、「私は相手よりも相当な努力をしている」ことをほのめかし、獲得可能性に差をつける
・感情を抑えることができないのは、前頭前野が発達していないことが考えられる。幼少期に養育者との関係が良好ではなく、十分な愛情を受けられないことで、前頭前野の発育に必要なホルモンが不足して、前頭前野が十分に発達できない場合があるとの研究結果がある
・脳は育て直せる。安定型の人と交流して、模倣細胞のミラーニューロンを活性化させる
・愛情ホルモンのオキシトシンはスキンシップで増える。マッサージやまた、ライブ・コンサートでも幅広い周波数の音を感じることで、オキシトシンの分泌を促進できる
・言葉や態度であなたを軽んじるような相手から自分を守るためには、まず言葉で上手に言い返す練習が必要
・コミュニケーションスキルとしてアサーション・トレーニングが有効。受身的ではなく、攻撃的ではなく、アサーティブ(互いにメリット)のコミュニケーションを取るには「あなたはなぜ?」ではなく、「私はこう感じた」と私を主語にする

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